とこ

とこ
I
とこ【常】
名詞およびそれに準ずる語の上に, 助詞「つ」を介して, あるいは直接に付く。 また, 形容詞の上に付いたり, 副詞をつくったりする。 いつも変わらぬ, 永遠であるなどの意を表す。

「~つ国」「~つ世」「~つ御門」「~世」「~夏」「~めずらし」「~とわ」

II
とこ【床】
(1)寝るために設けるところ。 ねどこ。

「~を敷く」「~を延べる」

(2)病気のからだを横たえるところ。 病床。

「~にふせる」「~上げ」

(3)「床の間」の略。

「~飾り」「~柱」

(4)畳の下地。 畳のしん。
(5)ゆか。

「ポムペイにありといふ~にも, かく美しき色あるはあらじ/即興詩人(鴎外)」

(6)苗を植えつけ育てるところ。 苗床。
(7)河川の底。

「川~」

(8)鉄床(カナトコ)のこと。
(9)桟敷。 涼みどこ。 ゆか。
(10)男女の共寝。 また, 閨房のあしらい。

「~上手」

(11)和船の最後部にある床船梁(トコフナバリ)の略。 中央に舵を設けるため舵床ともいう。
(12)「髪結い床」の略。 とこや。
(13)牛車(ギツシヤ)の, 人の乗る上部の部分。 屋形。 くるまばこ。

「御車の~かきおろしておはしまさせ給/栄花(嶺の月)」

~に就・く
(1)寝床に入る。 寝る。 就寝する。
(2)病気になって寝る。
~離(ハナ)・る
(1)寝床から離れる。 起きだす。
(2)男女の関係が絶える。

「年ごろあひ馴れたる妻, やうやう~・れて, つひに尼になりて/伊勢 16」

~旧(フ)・る
夫婦が長い年月つれそう。

「年ふれどいかなる人か~・りてあひおもふ人に別れざるらむ/拾遺(哀傷)」

~を上・げる
(1)寝具をかたづける。
(2)病気が治って病床を離れる。
~を取・る
布団を敷いて寝られるようにする。
~を払・う
病気が治って, 寝ていた布団を片付ける。
III
とこ【所】
「ところ」の略。 俗語的な言い方。

「今着いた~だ」「そこん~をもう一ぺん聞かしてくれ」「草津よい~一度はおいで」「千円が~(=千円ホド)損をした」

IV
とこ【独鈷】
とっこ(独鈷)

Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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